葉酸サプリは危険？安全性・信頼性についてチェックすべきポイント！

【前提】葉酸サプリの摂取は行政機関も推奨している！食事摂取は容易でないから

妊活や妊娠中に葉酸を摂ることで、胎児の神経管閉鎖異常の予防に効果があると言われています。欧米では早くから葉酸の摂取が推奨されており、神経管閉鎖異常の発症は減っています。

しかし、日本では神経管閉鎖異常の発症は増加していて、米国と比べるとその数は約8倍にもなっているのです。こういったことから、日本でも葉酸の摂取をサプリで行うように厚生労働省が推奨しているのです。

厚生労働省はなぜサプリを推奨しているのかというと、食事からたっぷりの葉酸を摂取するのが難しいからです。葉酸は水溶性のビタミンなので、調理する段階で半分くらい失われてしまいます。

サプリメントの葉酸は、吸収率が良いモノグルタミン酸型を添加していますので、配合されている量そのままが吸収されるのです。

妊婦の葉酸摂取付加量は、1日400マイクログラムです。葉酸サプリで400マイクログラム配合されているものであればそれを飲むだけでクリアできますが、食事からとなると800マイクログラム摂らないといけないためサプリが推奨されているのです。

日本とアメリカのサプリ事情！日本は法規制が甘くメーカー有利な状態

日本国内で製造されたものの方が安心だという考えを持つ人は多いです。しかし、サプリに関しては日本はまだまだ後進国であると考えられています。

欧米と比べてみても、日本は有効性の根拠や安全性については規制がそれほど厳しくないのが現状です。アメリカと比較してみても、アメリカではサプリメントの法規制が厳しく、医薬品に近いものになっています。病院で買えるサプリメントもあるくらいです。

日本では薬機法ではサプリメントは食品となるので、はっきりとした効能を謳うことはできません。しかし、実際に販売されているサプリの中には「美容に良い」とか「膝関節に良い」「便秘に効く」といった効果があるような宣伝文句が使われています。

日本では、法規制を順守するかどうかは企業に任せられているところがあり、国や消費者団体からの監視もアメリカほど厳しくないのが現状なのです。

サプリメントって誰に相談すればいい？サプリメントアドバイザーが専門家

サプリメントを選ぶ時、どうしていますか。サプリメントを販売する会社の公式サイトを調べてみたり、口コミ情報などを参考にして選ぶ人が多いでしょう。しかし初めて摂取しようとしているサプリだと、自分で選ぶのは不安なものです。

まして妊活中や妊娠中の大事な時に飲む葉酸サプリを選ぶとなると、一人で決めるのは心配になるものです。そんな時に頼りになるのが、サプリメントアドバイザーです。

サプリメントアドバイザーとは、食生活、健康、美容、スポーツ、育児や介護などで健康を維持する方法とサプリメント摂取のアドバイスができる人のことです。

サプリメントを紹介しているサイトはたくさんありますが、そのサイトに書かれている記事をサプリメントアドバイザーが監修しているところは信頼できると言えるでしょう。

サプリメントの安全性・信頼性でチェックすべき10のポイント一覧

これから自分が飲もうとするサプリメントが安全かどうか、信頼できるものかどうかはしっかりチェックしておきたいものです。ここでは、サプリメントの安全性、信頼性をチェックするポイントを10個挙げています。

配合されている添加物の安全性、危険性はないのか、どんな飲み方が正しいのか、副作用はないのか、薬と併用しても大丈夫なのかなど、サプリメントを飲むにあたり不安に感じていることをここで解決しておきましょう。

これらの10のポイントをチェックすれば、どんな点に気をつけてサプリメントを選べば良いかわかるでしょう。妊活中や妊娠中といった大切な時期に飲む葉酸サプリは、特にしっかりチェックしておきたいものです。

1.添加物が悪いわけではない！危険な原材料や添加物の使用の確認

サプリメントに添加物が使われているのを知ると、その品物は良くないものと決めつけてしまう人もいます。添加物＝悪と決めつけている人がいるのも事実です。

添加物の中には安全性の高いものやちょっと危険性が感じられるといったものまでありますので、どんな添加物が含まれているのか確認しておきましょう。

サプリメントを作るにあたり、増粘剤や賦形剤のような添加物は必要になります。栄養は無いものですが、安全なものがほとんどです。

しかし、人工甘味料や香料、着色料は栄養素とは全然関係がなく、動物実験では危険性があると疑われているものもあります。とは言っても人と動物とは体の構造が違いますし、食品に添加するのは、一生摂取し続けても害がない量と決められています。

人工甘味料、香料、着色料はサプリを形成するにあたり、必要なものではありません。その分、栄養素が多く含まれているサプリの方が良質なサプリメントと言えます。

2.食品由来の食事性葉酸が安心？実はサプリに添加する葉酸の摂取を国は推奨

食品由来の食事性葉酸(ポリグルタミン酸型)とサプリに添加する葉酸(モノグルタミン酸型)は、どちらが安心なのでしょう。食事から天然のものを摂取するほうが良いものというイメージがあります。天然だと安心、安全だと思ってしまいます。

しかし、サプリなどの健康食品では天然だからといって必ず安心、安全というわけではありません。アレルギーの原因になりやすかったり、いろんな成分が含まれており、そのすべての成分がはっきりしているわけではないのです。

サプリに添加する葉酸(モノグルタミン酸型)には石油でできているものもあると聞き、飲むのが怖い、飲み続けて大丈夫なのかと言う声があります。

実際に、サプリに添加する葉酸(モノグルタミン酸型)は石油でできているから食事性葉酸が安心と言って販売しているところもあります。サプリに添加する葉酸が本当に危険なものなら、この情報は正しいと言えますが、実際はそうではありません。

健康食品の宣伝・広告で「天然＝安全・安心」のようなイメージを強調するものがありますが、天然だからといって安全・安心とは限りません。

厚生労働省が推奨している葉酸サプリは、サプリに添加する葉酸(モノグルタミン酸型)です。食事性よりも吸収率が良く、摂取した量そのままが吸収されるので、効率よく葉酸が摂れるのです。

3.サプリはいつ飲む？時間は？正しい飲み方

サプリメントは薬ではありませんので、いつ飲まなければならないと決められていません。基本的にいつ飲んでも大丈夫なのですが、効果的な飲み方というのがありますので、できればその方法で飲むことをおすすめします。

妊活中から勧められている葉酸サプリには、推奨されている飲み方があります。まず、1日3回に分けて飲むことです。「朝」「昼」「晩」という分け方が良いでしょう。こうすると、体内に長時間葉酸が留まることになります。

飲むタイミングは食間が一番良いです。胃に何もない状態の時に飲むと、しっかり吸収されます。しかし、胃腸に負担をかけたくない人は食後でも構いません。食後30分以内に飲むようにすれば、負担なく吸収されるでしょう。

4.品質を保つ製造工程は「GMP」が基準

摂取しようとしているサプリメントが安全性の高いものかどうかを図るなら、天然か合成かよりも工場の規格が基準となります。その基準というのがGMPです。GMPというのは、Good Manufacturing Practiceのことです。

GMP認定工場では、サプリメントを作る全工程で、安全に作られているか、品質が一定に保たれているかを定期的にチェックします。原料から製造、出荷まですべてにおいてチェックするのです。

厚生労働省も、GMP認定工場で製造されたサプリメントを選ぶように通達を出しています。GMP認定工場で作られたものは、GMPマークが付けられていますので、それを確認して選ぶようにしましょうと通達を出したのです。

GMPマークがあることにより、ボトルに書いてある成分は本当に含まれているのかとか、表示の成分量より実際は足りていないのではないかというような心配はなくなります。葉酸サプリを選ぶ時は、GMPマークを目印に探すようにしましょう。

5.放射能チェックの有無

妊活中から妊娠中にかけて摂取すると良いと言われているのが葉酸サプリです。厚生労働省も推奨していることから、摂取する人が増えてきました。

赤ちゃんのために葉酸サプリを摂取するのは良いことなのですが、やはり危険性はないのかをしっかりチェックしないといけません。特に重要視したいのは放射能です。放射能が含まれたサプリを摂取すると、母体だけでなく赤ちゃんにも悪影響がある恐れがあります。

放射能を浴びた材料を使ってサプリが作られ、それを知らずに摂取していたとしたら、体内に放射能が蓄積されてしまうかもしれないのです。葉酸サプリを選ぶ時は、放射能チェックをクリアした製品を選ぶようにしましょう。

多くのメーカーでは放射能チェックの結果もホームページなどで公開しています。放射能ヨウ素やセシウムなどが含まれていないことを確認し、購入することをおすすめします。母体と赤ちゃんのためにも、安全なものを摂取するようにしましょう。

6.サプリメントに副作用はないのか？過剰摂取はNG

サプリメントを選ぶ時に気になるのが、副作用の有無です。体に良いだろうと思って飲み始めたのに、副作用があっては意味がありません。妊活中から妊娠中にかけて飲むと良いと言われる葉酸サプリには、副作用はないのでしょうか。

葉酸サプリを販売しているメーカーや、実際にサプリを摂取している人の声では、葉酸サプリに副作用はないとされています。

サプリメントは薬ではなく健康食品に属しますから、規定量を守らずに多く摂る人がいます。多く摂った方が効果があるのではと考えてのことでしょう。たとえ食品であっても過剰摂取すれば体に害を及ぼす危険性があります。

水溶性ビタミンは、たくさん摂っても尿と一緒に排出されるので意味がありません。このように意味のないことを長期に渡って行っていたら、体に負担をかけることになるのです。

7.サプリメントと薬の相互作用

基本的に、何かの病気の治療中で薬を飲んでいる人は、自己判断でサプリメントを飲むのは止めた方が良いです。いくらサプリメントは薬ではないと言っても、薬と併用することが安全なのかどうかが解明されていないからです。

天然成分を使ったサプリメントと聞くと、安心安全だと思いがちですが、天然成分由来のものは、アレルギーを起こす可能性があるので注意しないといけません。

サプリメントは健康食品なので、薬と一緒に飲めば病気が早く治るのではと考えてしまいがちですが、サプリメントに含まれている成分が、薬の効き目を弱くしたり、また副作用を増強してしまうこともあるのです。

サプリメントの注意書きにも、薬を服用中の人は、医師や薬剤師に相談してくださいとあるので、医師や薬剤師にこのようなサプリメントを飲もうと思っているが大丈夫かと相談するようにしてください。

8.販売会社の信頼性や実績も重要

サプリメントを選ぶ時、含まれている成分や値段ばかりを比較してしまいがちですが、販売会社の信頼性であるとか実績もチェックした方が良いです。

このサプリメントは信頼できるかどうかを見るのに、企業の信頼性が挙げられています。サプリメントを製造、販売している企業は、信頼できる企業かどうかをチェックするのも大切なのです。

サプリメントのような健康食品は、外部の工場に「この成分を入れてサプリを製造して」と委託すれば簡単に作れてしまうものなので、何をやっている企業かよくわからないところが簡単に参入してくるのです。

ですから、商品開発は理念を持って行っているか、信頼できる企業か、何かあった時は真摯に対応してくれるのか、は必ずチェックしておくようにしましょう。チェックするのは問い合わせ先がきちんと設置されているかどうかです。

製造者・販売者・輸入者などについての表示は、食品衛生法で決められています。なお、必須ではありませんが、お客様相談室などが設置されているかどうかも確認してみましょう。

9.モンドセレクション受賞のサプリの信用性はウソ？信頼性は低い

サプリメントの中には特許番号や〇〇賞受賞歴などを示して販売しているものがあります。特許番号を取得していると信頼性が高いように思いますが、有効性を保証しているとか効くことの証拠にはなりません。

中には、モンドセレクション受賞と大々的に宣伝しているサプリメントもありますが、商品の有効性とは関係のない賞もたくさんあります。モンドセレクションは、応募に必要な費用を支払えば応募でき、基準をクリアしていれば受賞となります。

受賞数に制限がありませんので、多くの商品が受賞できるのです。また、テレビや雑誌などで宣伝しているものも注意しましょう。真実が正確に伝えられていなかったり、良いところだけを切り取って伝えられている場合があります。

サプリメントで〇〇賞受賞となっていても、有効性まで認められたとは限らないので、その点は理解しておくようにしましょう。

10.医薬品から葉酸を摂取すれば安全なのか？医薬品と葉酸サプリの違い

妊活中や妊娠中の人は葉酸サプリを摂るように厚生労働省も推奨しています。そういったことから葉酸サプリもいろんなメーカーから発売されるようになってきました。そのため、中には品質が良くない葉酸サプリが混ざっているのも事実です。

それなら、医師が処方してくれた葉酸なら安全ではと考えられますが、医薬品の葉酸は、1錠あたり5mgの葉酸が含まれており、これを飲み続けると過剰摂取になります。

産婦人科で葉酸サプリを処方してくれるところもありますが、栄養素が葉酸のみしか含まれていないものが多いです。妊娠中に葉酸サプリを飲むのであれば、医師から処方されるものではなく、葉酸以外の栄養素も含んでいるサプリを飲むことをおすすめします。

高品質で手頃な価格で販売しているサプリを選び、摂取するようにしましょう。

葉酸サプリを飲むべきか医師に確認すべき女性

妊娠中には葉酸サプリを摂取することが推奨されていますが、現在のところすべての妊婦さんが葉酸サプリを飲んでいるわけではありません。妊娠中に葉酸が足りなくなる赤ちゃんが神経管閉鎖障害になる可能性があり、サプリでの補充が勧められているのです。

しかし、妊娠中から出産まで葉酸サプリを飲まなくても元気な赤ちゃんを出産している人はたくさんいます。数年前までは葉酸の摂取はそれほど言われていませんでした。

妊婦さん全員が葉酸サプリを飲まなければならないというわけではありませんが、医師に飲んだ方が良いか確認した方が良い女性はいます。

葉酸サプリの摂取をした方が良い女性についてまとめましたので、確認しておきましょう。

神経管閉鎖障害児の妊娠歴のある女性

葉酸サプリを飲んで十分な葉酸を摂取した方が良いとされる女性は、神経管閉鎖障害児の妊娠歴がある人です。

神経管閉鎖障害児を妊娠した経験がある場合、再び赤ちゃんがこの障害になる可能性が高いため、妊娠する前から妊娠12週ごろまでは葉酸サプリを摂取することが推奨されています。

神経管閉鎖障害児の妊娠歴がある女性には、医師の管理下により妊娠前から医薬品の葉酸を服用するケースもあるようですが、1日0.4mgの葉酸をサプリで摂取していても十分だと考えられています。

葉酸サプリはいろんなメーカーから発売されており、含まれている成分や価格も様々ですが、品質の良いものを選び、摂取するようにしましょう。中には粗悪品もありますので注意が必要です。

まだ葉酸の重要性は周知されていない…葉酸サプリは妊娠判明前から飲んで！

葉酸は水溶性ビタミンでホウレン草などに多く含まれています。普段の食事から摂取できるものですが、妊娠を計画している人や妊娠がわかった人は通常時よりも多くの葉酸が必要とされています。

葉酸は神経管閉鎖異常の発症を抑える効果があることがわかり、欧米ではすでに積極的に摂取されています。しかし日本ではまだ葉酸の重要性があまり知られていないようで、2000年になってようやく厚生労働省が葉酸サプリで摂取することを推奨したのです。

現在は、葉酸サプリのテレビCMも流れるようになり、妊娠前から必要な栄養素であることが知られつつあります。葉酸の有効性は世界各国の研究により証明されているのです。

妊娠前4週から妊娠12週まで葉酸サプリを1日400マイクログラム摂取することで、神経管閉鎖異常の発症を抑えることができるのです。

できれば妊娠前から飲むようにし、飲んでいなくても妊娠が判明した時点で飲み始めるようにしたいサプリメントです。

国や医師がサプリメント摂取を勧めることはあまりありません。それだけ葉酸の効果がはっきりしているということですから、妊娠を計画したら飲み始めるようにしましょう。

まとめ

サプリメントから栄養を摂るのは危険ではないか、安全性は確かなのかという疑問が投げかけられています。確かに、サプリメントに頼るよりも食事から栄養は摂るように言われることが多いです。

しかし、葉酸については妊娠前から妊娠初期の女性はたくさん摂取した方が良いと言われており、食事だけでは十分な量が摂れないことがわかっています。妊娠初期に十分な葉酸が摂れていないと神経管閉鎖異常の発症リスクが高くなります。

そのため、サプリメントから1日400マイクログラムの葉酸を摂取するよう、厚生労働省が推奨しているのです。

サプリメントにはその栄養素だけでなく添加物やその他の原材料が使われていて、安全性に不安があります。危険性についても知らないことが多いので、妊娠初期の大事な時にサプリメントを摂るのは心配になるものです。

葉酸サプリの摂取を国が推奨したため、多くのメーカーが葉酸サプリを販売していますが、中には粗悪品もあります。

粗悪品を掴まないように十分注意し、良いものを選べば効率よく葉酸が摂れ、安心して妊娠が継続していけるでしょう。