基礎知識

流産の確率は6人に1人!葉酸摂取で『流産率20%低下』の理由とは?

葉酸摂取で流産を回避すべし

妊娠したと分かったときは嬉しい、楽しみなどの喜びがありますが、その反面「お腹の中の赤ちゃんは健康なんだろうか」「なにも障害はないのだろうか」といった心配も多いはずです。

そんな心配の中でもっとも多いのが「流産」ではないでしょうか。流産と聞いても、正直どこか他人事のように感じると思いますが、流産が起きることは決して珍しくはありません。

そんな誰にでも起こりえる流産のリスクを低減するには”葉酸”の摂取が効果的だといわれています。

そこで今回、まず前半で流産について解説し、流産について知識をつけてから葉酸の重要性について解説していきます。

妊活・妊娠中に
必要な「葉酸」を安心・安全に

※JNFは日本ニュートリション協会のことです。

妊娠前後に摂取すべき葉酸は、ママにも赤ちゃんのためにも欠かせない栄養素。妊娠時は葉酸の他にもビタミンやミネラルが必要になり、厚労省も葉酸サプリを推奨。そんな葉酸サプリを専門家が評価!あなたに合ったものをチョイスしましょう。

流産とは

流産とは妊娠22週目よりも前に妊娠が終わってしまうことを流産といいます。胎児または母親に病気の原因があって中絶した場合「自然流産」。人工的に中絶を選択した場合「人工流産」といいます。

なぜ、流産は妊娠22週となっているのかというと『赤ちゃんがお腹の外に出たとしても生きていくことができない週数』だからなのじゃ。

日産婦誌59巻11号研修コーナー」によると22週以降になると生きている場合は「早産」、死んでしまった場合は「死産」となります。医療の技術は進歩していますが、いまだに22週目よりも前に生まれて生存している子は報告されていません。

流産の多くは妊娠12週未満の早い時期に起こりやすく、流産全体の約80%を占めるほどです。そのため、早い段階から葉酸を摂取するなどの対策が必要です。

ここでワンポイントちなみに妊娠12週未満の流産を早期流産。妊娠12週以降で22週未満は後期流産といいます。

流産の種類

実は流産といっても1種類だけではなく、細かく分類されているのです。日本産科婦人科学会「流産・切迫流産」によると主な流産の種類は以下になります。

  • 進行流産
  • 稽留流産(けいりゅうりゅうざん)
  • 切迫流産
  • 感染流産
  • 習慣流産
  • 化学的流産

流産に、こんなに種類があったなんて知らなかったわ。

そうじゃ、流産といってもたくさんの種類がある。つまり、それだけ流産の原因となるものが多いからすべて知っておくことが大切じゃぞ。

進行流産

進行流産ってどんなの?

流産が始まり、お腹の痛みとともに出血し、子宮の中にあるものが外に出てきている状態です。この進行流産が皆さんが想像する「流産」です。

進行流産の具合によって「完全流産」と「不全流産」の2つに分けられます。

完全流産は子宮の中にあるものはすべて外に出し切り、出血やお腹の痛みは治まることが多く、ほとんどが経過観察です。状況によっては「子宮収縮剤」が投与されるときもあります。

不全流産は子宮の中にあるものがすべて外に排出されず、一部が残ってしまっている状態のことをいいます。出血やお腹の痛みは治まらず、すべて排出する手術を行うのがほとんどです。

ここでワンポイント子宮収縮剤とは、文字どおり子宮の収縮を促すもので、陣痛を促進したり強化したりします。子宮の中にあるものを排出するため以外にも、赤ちゃんが下りてこず出産に至らないときに使われたりします。

稽留流産

胎児が子宮の中で死亡しているが出血やお腹の痛みなどの症状はなく、子宮の中で止まってしまっている状態のことをいいます。

症状がないため自分で気づくことが難しく、診察にいったときに確認されることが多いです。入院して子宮の中を除去する手術を行うか、経過次第では自然に排出されることを期待する場合もあります。

注意してね!自然排出となると夜に出血するなどの緊急事態になることもありますので、十分に注意しておきましょう。

切迫流産

切迫流産は他の流産とは違い、流産になる一歩手前の状態のことをいいます。そのため流産になると妊娠を継続することは不可能ですが、切迫流産ならまだ妊娠を継続することができる可能性はあります。

しかし、残念なことに妊娠12週までの切迫流産には有効な薬がないとされており、経過観察をするしかありません。安静にしていると切迫流産には効果的だと報告もされているので、周りに事情を話し、できるかぎり安静にしておきましょう。

感染流産

感染流産とは細菌などによって性器感染を伴う流産です。治療を受けず、放置したままにすると敗血症を発症する可能性があり、その場合は敗血症流産といいます。

敗血症とは感染による臓器障害のことで、全身の炎症や発熱、倦怠感などの症状があり、さらに進行すれば意識障害を来たすこともあるのじゃ。

注意してね!この病気になると母親が死亡するリスクもあるので、慎重に対応していく必要があります。

習慣流産

流産を3回以上繰り返したことを習慣流産といいます。流産になる確率は高く、多くの妊娠に見られます。しかし、流産を3回以上繰り返すのであれば両親どちらか、あるいはどちらとも病気をもっているかもしれません。

検査を行うことも可能ですが原因がはっきりしないことも多いので、それを分かったうえで検査を行ってください。

化学的流産

化学的流産は「生化学的流産」とも呼ばれますが、日本では化学的流産と呼ばれるのがほとんどです。

化学的流産とは妊娠検査薬といった尿を使って妊娠反応は陽性だったものが、エコー検査(超音波検査)で妊娠を確認する前に流産してしまった状態のことをいいます。

妊娠検査薬が薬局などで手軽に購入することできるようになって、化学的流産が注目されるようになりました。

ここでワンポイントちなみに流産の兆候である出血やお腹の痛みはほとんどありません。

流産になる確率

流産と聞いても「めったに起こるものではない」と思う方はたくさんいると思います。実際に私も流産について調べるまでは、他人事のようで危機感はありませんでした。

しかし、流産について調べてみると最初も言いましたが「流産が起こることは誰にでも起こりえるもので、珍しいことではない」ということがわかりました。

確率でいうと一般的に妊娠している人の約15%は自然流産で終わるといわれています。つまり、100人中15人もの人が自然流産となってしまうのです。

ちなみに去年(2016年)の出生数は97万6979人でした。100万人として計算すると15万人ほどが流産したということになります。これはあくまで、ざっと計算しただけなので細かくは違うと思います。ご了承ください。

年間15万人、月で計算すると一月で1万人以上ということになります。どうですか、かなり多いと思いませんか?

流産とはそれほど身近に存在しているのです。さらに、年齢別にみると35歳を過ぎた頃から流産のリスクは高くなります。35歳から39歳は20%に、40歳以上になると40%以上が流産に終わるとされているのです。

実際に日本産科婦人科学会「高齢不妊婦人の問題点」で以下のように報告されています。

一般に妊娠の約15%は自然流産に終わるが,母体年齢別にみると35歳を過ぎる頃から
流産率の増加がみられ,35~39歳では20%,40歳以上では40%以上が流産に終わるとさ
れる.

流産になる確率ってそんなに高いの!?

そうじゃよ、妊娠全体の約15%は流産なのじゃ。しかも年齢を重ねるごとに流産で終わる確率は高くなっていくのじゃ。

流産の原因

流産の原因となるものはたくさんあります。大きく分けると「受精卵に異常」があった場合と「母親の異常」の2つです。

受精卵の異常には「染色体異常と遺伝子病」があります。母親の異常には「子宮の異常、黄体機能不全、感染症、内分泌疾患、母児間免疫異常」などがあります。

原因はたくさんありますが、流産の原因のほとんどが「染色体異常」だと考えられています。染色体異常は病気の人、健康な人関係なく誰にでも起こりえるので、完全な予防は難しいでしょう。

しかし、完全な予防ができなくとも、少しでも流産のリスクを減らす方法はあります。

ここでワンポイント明確な根拠はありませんが妊娠中のタバコの喫煙や、お酒を飲む、偏った栄養バランス、肥満も流産の原因となると考えられているので注意しましょう。

葉酸を摂取して流産のリスク低減を

流産のリスクを低減するためには『葉酸』を摂取することが大切です。葉酸は細胞分裂や細胞の成長、発育に欠かせないもので、赤ちゃんの体を正常な形に育てる働きをします。

細胞分裂によって赤ちゃんの脳や脊髄などの神経系のもとになる「神経管」が成長していくのですが、妊娠初期から葉酸を不足してしまうと赤ちゃんは「神経管閉鎖障害」になる可能性が高まります。

神経管閉鎖障害とは?いつわかる?葉酸で予防できるってホント!?

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神経管閉鎖障害には頭で障害が起きる「無脳症」と脊髄で障害が起きる「二分脊椎症」の2種類に分かれます。

無脳症は脳が形成される前に閉鎖障害が起きるため、脳の大部分が欠損し、多くは死産または流産となってしまうのです。

二分脊椎症は脊髄に閉鎖障害が起きるので、無脳症ほど命に関わることはありませんが、生まれてから排泄がうまくできなくなったり、運動が困難になるなどの障害が発生します。

この神経管閉鎖障害をもった赤ちゃんは近年増えてきており、リスクを低減するために厚生労働省からもはじめて葉酸を摂取するように呼びかけたほどです。

葉酸を摂取することで流産全体のリスクを低減できたという報告は日本にはありませんが、ハーバード大学が比較試験を行った「Maternal Prepregnancy Folate Intake and Risk of Spontaneous Abortion and Stillbirth」によると「葉酸サプリを摂取することで自然流産のリスクを低下させる可能性がある」と報告されています。

流産、神経管閉鎖障害のリスクを低減するためにも、葉酸の必要摂取量を満たすようにしましょう。

まとめ

流産になってしまうと自分を責める人がたくさんいます。実際に「日本助産学会誌」によると、

・赤ちゃんを守ってあげられなかった
・育つはずの命(子)をダメにしてしまった
・夫や両親に心配かけたこと。特に母親の涙を見たときは親不孝をしたなと思いつらかった
・夫の寂しそうな表情

上記のように流産を経験し自分を責めてしまう方は大勢います。流産は完全な予防ができないので仕方ありませんが、わかっていても責めてしまうでしょう。

本人しかわからない苦痛だと思います。これを読んでどれだけ流産のリスク低減が大事か分かってもらえると思います。

流産のリスクを少しでも低減できるように以下の3つを心がけましょう。

  • 妊活・妊娠初期から葉酸サプリを摂取する
  • 肥満に気をつける
  • 妊娠中は喫煙・飲酒をできるかぎり避ける
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