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葉酸サプリに含まれる添加物は危険?意外と知らない安全性を徹底解説

葉酸サプリに含まれる添加物は危険?安全性を徹底解説

妊活中や妊娠中には、口に入れる食材の一つ一つに含まれている添加物などが気になるものです。普段はあまり意識せずに食べていたものでも、もしかしたら赤ちゃんにマイナスの影響が出てしまうのではないかと、安全性はとても心配です。

妊活中や妊娠中に厚生労働省が推奨している葉酸サプリでも、天然の食材から摂った葉酸ではなく人工の葉酸が使われていることが圧倒的に多いですし、はたして妊娠期間中を通して毎日摂ることが安全なのか不安だという人は少なくありません。

ここでは、妊娠中の添加物摂取の安全性や、葉酸サプリとの関係などについて検証してみます。妊娠中の女性が毎日飲むことを前提として作られている葉酸サプリは、高い安全性が期待できるので安心して飲めることが分かります。

食品添加物とは?添加物を使う目的

食品添加物とは、食品を製造する過程において加工したり保存する目的のために、食品につけたり混ぜたりする物質のことを指しています。人工成分が多いというイメージがありますが、必ずしも人工成分ばかりではありません。

例えば豆腐を作る時に使用するニガリや、こんにゃくを作る際に必要となる消石灰なども添加物ですし、添加物=健康にマイナスのもの、というわけではないのです。

食品添加物を使う目的は、大きく分類すると「保存」と「加工」があります。使用される目的も多様で食品を製造する際にどうしても必要になるもの、食品の色を除去したり逆に色付けするものなどがたくさんあります。

食品添加物は、次のような目的で使われるものです。

・食品を製造または加工するときに必要なもの
・食品を形作ったり、独特の食感を持たせるために必要なもの
・食品の色に関するもの(色をとったり、着けたりするもの)
・食品の味に関するもの(うま味、甘味、酸味等の味を付けるもの)
・食品の栄養成分を補うために必要なもの
・食品の品質を保つために必要なもの

食品添加物は、厚生労働大臣が指定した指定添加物が455品目、そして天然添加物と呼ばれている天然成分から作られた添加物がありますが、天然添加物の中には既存添加物と呼ばれる長い歴史の中で使われ続けてきたものが365品目あります。

その他に天然の香料や一般飲食物添加物などに分類できます。ちなみに、食品に対して使うことができる添加物は、すべて厚生労働大臣が指定した安全性が高いものとなっています。

葉酸サプリでよく使われている添加物とは?

妊活中や妊娠中にはサプリを使って摂取することが推奨されている葉酸には、いくつかの天然や人工の添加物が入っています。

甘味料や着色料、光沢剤、賦形剤、増粘剤などサプリによってどんな添加物がどのぐらい使われているのかは異なりますし、具体的にどんな添加物が使われているのかという点も異なります。

葉酸サプリは妊娠中の女性が飲むことを前提として安全性を優先して開発されていますし、毎日飲み続けるものなので、母体はもちろん赤ちゃんにとってマイナスの影響が出る成分は添加物でも使われていません。

例えば甘味料でも、甘味料として作用する添加物にはたくさんの種類があるのです。その点は安心してください。添加物の全てが健康に悪いというわけではないのです。

甘味料

甘味料は大きく分けると糖質系・非糖質系に分類することができます。そして糖質系の甘味料は砂糖やでんぷん由来糖質、糖アルコールなどに分類でき、非糖質系は天然甘味料と人工甘味料とに分けられます。

食品の製造加工では、ただ味を美味しくすれば良いというだけではなく、カロリーも考えなければいけません。特にスイーツ系は、甘味料を使わなければカロリーが高くなってしまうことが多いため、カロリーを低く抑えるために使われることが多いです。

具体的にどんな成分が甘味料として使われているかという点ですが、よく使われるのはブドウ糖、果糖、オリゴ糖、キシリトールなどではないでしょうか。

甘味料の中には、長期的には健康被害が懸念された経緯を持つサッカリンや、マウス実験によると精子を減少させた作用を持つアスパルテームなど不安な要素がある添加物がある一方で、世界的に安全性が認められているキシリトールなどもあります。

着色料

食品添加物の中でも賛否両論あるものの一つに、着色料があります。これは食品に色を付けておいしそうに見せるという働きをしていますが、天然着色料もあれば人工的な着色料もあるため、必ずしも安全性の面で良いとか悪いということは言えない添加物です。

着色料は90種類程度ありますが、そのうち食品に使っても良いと許可されているのは12種類のみで、残りはコスメなどに使われています。葉酸サプリなどはサプリメントなので、サプリの粒の色を気にする人はほとんどいません。

そうした点では、葉酸サプリにおいては着色料の心配はほとんどないと言えるでしょう。妊活中や妊娠中には、着色料などの添加物が気になってしまうものです。サプリや食材を選ぶ際には、特に気になります。

しかし添加物が入っているものは多く、色がついたチョコレートとかキャンディー、ジャム、ゼリーなどたくさんの食品があることは理解しておきたいものです。

光沢剤

添加物の一つに、光沢剤があります。これは食品の表面に光沢や艶を与える役割をしているもので、分かりやすい食品を例に挙げるとすれば、チョコレートやキャンディー、オレンジなどの柑橘系、コーヒー豆などが挙げられます。

チョコレートを手で触ってもべた付かないのは、表面を光沢剤でコーティングしているからと考えると分かりやすいのではないでしょうか。光沢剤は、使用されている原料で分類すると、植物性・動物性・鉱物性・樹脂類に分けることができます。

植物性の光沢剤にはコメヌカロウやサトウキビロウなどがあり、気温が上がって食品がフンニャリしたり変性することを防いでくれます。

動物性光沢剤は、ミツバチの巣から作ったミツロウが一般的で、抗菌作用や保温作用が高いという特徴があります。

光沢剤ってあまり聞かないんだけど安全なものなの?

植物性と動物性は、天然原料から作られている安全性が高いものなので、葉酸サプリに入っていても特に健康に影響が出る心配はないでしょう。

光沢剤の中でも鉱物性と樹脂製は、できれば避けたい人工添加物と言えます。鉱物系は医薬品のコーティング剤などに使われたりして品質が安定しているというメリットがあるものの、長期間たくさん摂り続けるのはNGです。

一方、樹脂類はミカンなどのフルーツに艶を与えるニスやワックス的に使われることが多いです。

賦形剤(ふけいざい)

添加物の中でもあまり耳にしないものの一つに、賦形剤があります。これは錠剤タイプのサプリに使われることが多い人工添加物の一つで、サプリの量を増やしたり濃度を薄くするために使われています。

サプリの製造で使われることが多い添加物なので、体内で溶けることを考慮した原料が使われていることが多く、デンプンや乳糖、結晶セルロースなどが一般的です。

基本的に賦形剤は安全性が確認されているので、妊活中や妊娠中の女性が葉酸サプリなどで毎日摂取し続けても、健康被害が出る心配はありませんし、赤ちゃんへの影響も心配する必要はないでしょう。

賦形剤っていうのは危険性はないから安心していいんだね!

そうです。ただし、賦形剤に使われている原料によっては、体に合わずにアレルギー症状が出てしまうリスクがあるため、その点は注意しなければいけません。

例えば、賦形剤に使わることが多い乳糖は、原料として天然食材である牛乳が使われています。そのため、牛乳アレルギーを持っている人にとっては、葉酸サプリとして摂取した場合でも、お腹を下すなどの症状が現れるリスクがあります。

もしもサプリを飲んで毎日お腹を下してしまうような場合には、別のサプリを選ぶなど工夫したほうが良いかもしれません。

増粘剤

増粘剤は、天然のものと人工のものとがありますが、食品に使われているもののほとんどは天然の増粘剤となっているようです。しかし、増粘剤の場合には、天然由来成分だからと言って必ずしも安全性の面で安心することはできません。

その理由は、添加物には1日当たりの摂取許容量が決められているからです。天然添加物でも人工添加物でも、指定されている添加物は合計が1日の摂取許容量を超えないように気を付けることが大切です。

添加物は私達が普段口にする食品のいろいろな所に入っています。妊活中や妊娠中の女性は飲むことが少ないのですが、コーラなどの炭酸飲料水にも増粘剤は品質安定剤として入っていることが多いので、気づかないうちについつい摂りすぎてしまうリスクがあります。

ここでワンポイント葉酸サプリにも増粘剤が入っていることは多いのですが、配合量的にはそれほど多くはありません。そのため、普段の食生活を工夫して添加物摂取量を低く抑えたいものです。

添加物を普段どれくらい摂取している?

天然・人工に関わらず食材食品添加物を普段どのぐらい摂取しているか、正確に把握している人はとても少ないのではないでしょうか。

明らかに人工的な添加物が使われているだろうと考えられる食品だけでなく、普段ヘルシーな食材として食べている豆腐やこんにゃくなどにも製造過程では添加物が使われていますし、ソースやドレッシングなどにも添加物は含まれています。

そのため、どのぐらいの添加物摂取なら安全性に問題ないのかという点に関しては、無毒性量/安全係数によって計算できる添加物許容一日摂取量(ADI)を参考にする事をおすすめします。

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食品添加物と一口に言っても、健康にマイナスの影響を及ぼすものもあれば、長期間毎日食べ続けたとしても健康被害が起こらない安全なものもたくさんあります。

そのため、妊活中や妊娠中にはNGな添加物は避けたほうが良いですが、安全だと言われている添加物については、あまり心配し過ぎないことが大切です。

添加物は天然と人工で安全性に違いはない

添加物には、天然由来の原料で作られたものと、人工的に製造されたものとがあります。イメージ的には、天然由来の添加物の方が安全性が高いのではないかと考えがちですが、健康に与える影響という点では、ほとんど違いはないと言われています。

例えば葉酸サプリを例にすると、食材から摂取できる葉酸はポリグルタミン酸型葉酸で、体内への吸収率は平均して50%以下と決して高くありません。

しかし人工的に作られた葉酸の場合には、モノグルタミン酸型葉酸なので体内へ素早く吸収されるという特徴があります。

製造過程において健康被害が起こるような成分は使われていないため、葉酸サプリを選ぶ際には、食事性の葉酸よりも人工的に作られた葉酸を使ったもののほうが推奨されているのです。

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天然の添加物の中には、食べすぎるとお腹を下してしまったり、アレルギー症状が出てしまうものもあります。これは添加物そのものが悪いというわけではなくて、その人と相性が良くないということです。

そのため、天然添加物だから必ず安心というわけではないのです。葉酸サプリに限らずどのような食品でも、食べると必ずお腹を下すなど気になる症状が出た場合には、商品を見直すなどの工夫をする事で対応してみてはいかがでしょうか?

世の中の添加物は基本安全なものばかり

添加物というと、天然・人工にかかわらず安全性が心配だとか、体に悪いというイメージを持つ人は少なくありません。確かに、添加物の中には健康にとってマイナスの影響を与えるものは存在していますが、そうでないものの方が圧倒的に多いことはご存知ですか?

食品の中には、添加物を使わなければ製造できないこんにゃくとか豆腐などがあります。これらの食品は妊活中や妊娠中には低カロリーでヘルシーだと言われている食品です。添加物を使わなければ、これらのヘルシー食品は製造できません。

また、肉や魚などの生鮮食品には、食中毒を予防する目的で添加物が使われています。添加物を全く使わなければ、食中毒菌が食材に繁殖してしまうため、食べると大変な健康被害を起こすリスクがあるのです。

なぜ添加物は危険といわれているのか

天然・人工に関わらず添加物の安全性が疑問視されている理由はいくつかあります。

例えば、チョコレートやキャンディ―などに使われている着色料などの添加物の中には、長期間一定量を食べ続けると、健康被害を引き起こす発がん性物質が入っているなどと報告されているものがあります。

確かに、かなり大量に添加物ばかりを長期間過剰摂取し続ければ、そうした被害はあるのでしょう。しかし、普段の生活の中でそうした被害が起こる確率はほとんどありません。

発がん性があるとか言われているのにどうして安全だと言えるの?

一番の理由が厚生労働省で、過去10年間に食品添加物によって健康被害を引き起こした例は全く報告されていないからです。つまり、それだけ危険性が低いということになります。

添加物にもたくさんの種類があります。必要なければ避けたほうが良いものもあれば、毎日長期間摂取し続けても全く問題ない安全なものもたくさんあるのです。

そのため、添加物をひとくくりにしてNGだとか危険だというのではなく、どんな添加物がどんな目的で使われているのかを理解することで、心の中の不安な要素を取り除きましょう。

注意してね!できることなら避けたい添加物には、骨粗鬆症の原因になることが分かっているリン酸塩、発がん性リスクのある天然アカネ色素などがあります。その他、着色料、香料などはあってもなくても商品の品質に影響がない場合には避けたい添加物と言えるでしょう。

安全性を確保する試験はしっかりと行われている

私達日本人は、意識することなく毎日約80種類程度の天然・人工添加物を口にしていると言われています。そのほとんどが安全なのですが、添加物に関する規制が厳しい国だと認められていないものがあることも事実です。

添加物に関しては国ごとにルールや規制が敷かれていて、日本でも厚生労働省が食品添加物として使用できるかどうかを認可しています。

添加物にはたくさんの種類がありますが、このうち食品に使えるものはすべて厚生労働省が認めたものだけなので、基本的には安全ですし安心して食べることができるのです。

厚生労働省が食品添加物を認可する際には、あらかじめきちんとマウスによる実験や臨床実験など複数の試験が行われているので、安全性について高い確証を持った添加物だけが認可されていると考えることができます。

ちょっとかわいそうだけど、ラットやマウスなど、人間と同じほ乳動物を使って、じっさいに試しています。もちろん、いろんな試験があるんだよ。たとえば、いっぺんに多くの量を食べさせてみるとか、ずーっと食べさせたらどうなるかとか…こんな動物実験をつうじて、これなら安全という量がしっかりわかります。このほか、がんになったりしないか、生まれてくる赤ちゃんに悪くないかなども、動物を使ってきびしくチェックします。

もちろん、盲目的に安全だと信じることは危険なのかもしれませんが、あまり神経質になると食べられるものがなくなってしまいます。安全性が確認されたものなら良し、とするぐらいのつもりで良いのではないでしょうか。

添加物を出来るだけ控えるためのポイントとしては、加工されたものや出来合いの食品は避けて、食材から調理するというスタンスがおすすめです。

妊娠中は添加物を気にしすぎない!ストレスや栄養バランスの偏りのほうが危険

妊活中や妊娠中には、誰でも口に入れるものの安全性が気になるものです。気にする事は決して悪いことではありませんし、天然・人工添加物を出来るだけ避けるためにコンビニのお弁当や外食を控えるというのも素晴らしい対策と言えるでしょう。

しかし、添加物を完全に避けることはできませんし、添加物だからと言って必ずしも健康にマイナスの影響があるものばかりとは限りません。そのため、余り気にしすぎないようにすることも大切ではないでしょうか。

特に妊娠中には、精神的なストレスはお腹の赤ちゃんにも負担を与えてしまいます。

もしも添加物が気になる人は、毎日の食事は素材から自分で調理することを心がけたり、間食やおやつなども出来合いのものではなくて手作りにする、など工夫することもおすすめです。

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添加物ってどうしても悪いイメージがあるんだよね…。

気になるのもわかるのですが、気にし過ぎないことも妊娠中には大切なポイントとなります。添加物を気にしすぎて栄養バランスが偏ってしまったり、ストレスによってさまざまな症状を引き起こしてしまう方が危険です。

できることをして、それ以外は余り気にしすぎない、という姿勢で妊娠を乗り切りたいものです。

まとめ

妊活中や妊娠中には、どんな添加物がどんな食品やサプリに入っているのか、とても気になるものです。

天然・人工添加物の中には、確かに長期間継続して摂取すると健康被害を引き起こすものがありますが、長期間取り続けても安全性が確認されているものの方が圧倒的に多いと言われています。

日本国内で食品添加物として使われているものは、すべて多種多様な試験を受けて安全性が認められたもののみが、厚生労働大臣によって認可されています。

添加物というと、どうしてもマイナスのイメージを持ってしまう人は多いのですが、私たちが普段ヘルシーな食品だとして積極的に食べているものの中には、添加物を使わなければ製造できないものもたくさんあります。

妊活中や妊娠中には、添加物を気にしすぎるあまり、食生活で栄養バランスが偏ってしまうことはNGです。

安全性が確認されている添加物を避けることによって生じるリスクと、栄養バランスが偏ってしまうことで生じるリスク、どちらが妊娠中にはマイナスなのかを考えると一目瞭然です。

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  • 食品添加物とは、食品を製造する過程において加工したり保存する目的で使われる
  • 葉酸サプリで使われる添加物に危険なものはほぼない
  • 添加物にある天然と人工で安全性に違いはない
  • 安全性が確認されているため添加物は危険ではない
  • 妊娠中は添加物よりもストレスと栄養バランスに気をつける