人が活動していくにはさまざまな栄養素をバランスよく摂取することが必要ですが、妊娠中となると、それまでとは考えられないくらいさらに多くの栄養素が必要になります。
お母さんが摂取した栄養は自分はもちろんのことおなかの赤ちゃんの栄養ともなり、赤ちゃんはお母さんが摂取した栄養をもとに成長していきます。
そんな大切な栄養素の中でもビタミン類は非常に重要な役割を持っています。ビタミンはたくさん種類があり、中には体内で生成されるものもありますが、食べものなどから摂る以外に方法がないものがほとんどです。
おなかの中で丈夫な赤ちゃんを育てるには、まずは妊娠中に欠かせないビタミンについて知っておく必要があります。それぞれがいかに大切かがわかれば、自ずと摂取するように心掛けるものです。
そもそもビタミンってどんな成分?母体とどんな関係があるの?
私たちが体を動かしたり頭の中で物事を考えるのには、食べものから得るエネルギーが必要です。それどころか、ベッドで寝ているだけでも意外と多くの栄養素が必要になってくるものです。
ビタミンは炭水化物や脂質のようにエネルギーを生み出すことはないのですが、機械に潤滑油が不可欠なように、私たちの体もビタミン無しに成り立つことはありません。
ビタミンは、他の栄養素が適切に作用するよう働きかける役割があり、そのおかげで私たちの体は成長し、健康状態を維持することができています。つまり、ビタミンはおなかの赤ちゃんの体が作られる時期には極めて重要な役割を果たしているといって良いでしょう。
そして、おなかの赤ちゃんにビタミンを届けるには、お母さんが適切な量を摂取している必要があります。もしも十分なビタミンを摂取していなければ、赤ちゃんに影響があるばかりではなく、お母さんが栄養不足になってしまうこともあります。
妊娠中に必須のビタミン(厚労省推奨)
妊娠中に必須のビタミンといわれても、本当に必要なのかどうか疑問ですよね。結論からいうと厚生労働省が推奨しているので必須です。
厚生労働省が推奨している栄養素というのは基本的に不足しているものです。そのため、これから紹介していくビタミンは意識して摂っていく必要があります。何を意識して摂らないといけないのか確認しましょう。
「葉酸」不足する理由&必要不可欠な理由&20~40代平均摂取量と推奨量の比較
厚生省が妊娠中に推奨する葉酸の摂取量は、妊娠していない時の240(μg/日)プラス400(μg/日)です。葉酸は普段から摂取しづらい栄養素の一つで、厚生労働省によれば、20~40代の1日の平均摂取量は234μgという発表がなされています。
そのため、葉酸は妊娠する以前に普段から注意して積極的に摂取しなければならない栄養素といえます。葉酸は、ほうれん草やブロッコリー、かぼちゃ、肉類、卵黄、牛乳、豆類などさまざまな食物に含まれています。
しかも、ほうれん草には1束の半分に210μg、牛レバーには50gに500μgも含まれています。しかし、葉酸は熱や光、水などに大変弱い性質を持つため、調理中に半分ほども吸収率が下がってしまうので、十分に摂取することは簡単ではありません。
また、オレンジジュースやバナナに含まれる成分に、葉酸の吸収を妨げるものが含まれているので、食べ合わせにも注意する必要があります。
葉酸が、妊娠期にこれほどまでに多くの摂取を推奨されているのは、葉酸が不足すると赤ちゃんが脊椎の病気になるリスクが高くなるからです。
葉酸はいつから取り始めたらいいの?
さまざまな研究により、妊娠1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までに十分に葉酸を摂取していれば、この病気のリスクが大幅に減ることがわかっています。
【補足】葉酸不足は厚労省はじめ行政・専門機関が問題視
このように妊娠時期の葉酸摂取量が不足している実態は、厚労省や行政・専門機関などが指摘しているとても大きな問題です。
前述したように、葉酸不足によって引き起こされるのが脊椎の病気ですが、これは脊椎の癒合が不十分な状態で、二分脊椎と呼ばれています。
そして、その発生率が非常に高いことから、厚労省などでは妊娠時期の中でも特に胎児の体が作られる妊娠初期に十分な量の葉酸を摂取するよう呼びかけています。
我が国において葉酸の摂取により神経管閉鎖障害の発症リスクが低減する確実な証拠があるとはいいがたいものの、葉酸の摂取により一定の発症リスクの低減がなされるものと考えられることから、現時点で得られている妊娠可能な年齢の女性等の葉酸摂取による神経管閉鎖障害のリスク低減に関する科学的な知見について正確に情報提供を行うことが必要と判断
二分脊椎の他にも、葉酸が不足すると貧血や脳障害を引き起こす可能性もあります。葉酸不足が招く障害は、1998年の時点で1万人の内6人に発生しており、その半分以上が脊椎の病気という結果が出ています。
妊娠初期に積極的に摂取すべき栄養素(付加量設定あり)
妊娠初期は赤ちゃんがどんどん成長していく時期なのでたくさんの栄養が必要です。なるべく不足はないようにしたいものです。
不足はないようにしたいため、積極的に摂取すべき栄養素を解説していきます。ただ、摂取すべき栄養素といってもたくさんの種類がありますので、ここでは追加してとらないといけない栄養素を厳選して解説します。
「ビタミンB6」必要な理由
ビタミンB6は、妊娠前と比較して0.2(mg/日)程度多く摂取するのが望ましいとされています。妊娠していない女性の摂取推奨量は18歳以上で1.2(mg/日)なので、1日に1.4mgは摂取するようにしましょう。
妊娠初期といえば、つわりに苦しむ妊婦さんが大勢いますが、ビタミンB6はつわりの改善に効果的といわれており、病院に行くとビタミンB6が入った点滴を処方されることがあるほどです。
つわりは5週目頃からはじまって16週目頃まで続く場合が多く、この時期はホルモンバランスが大きく変動する時期なので、それが関係しているのではとも考えられています。
また、妊娠中はトリプトファンと呼ばれるアミノ酸の代謝がうまくいかなくなることがあり、これがつわりの原因になっているとも考えられています。そして、ビタミンB6はアミノ酸を分解、合成する働きがあることから、つわりの改善に役立っているといわれています。
とはいえ、つわりが辛いあまりにビタミンB6をやみくもに摂取するのはいけません。ビタミンB6の過剰摂取が長引くと、神経障害や腎臓結石、光過敏症などの一因になることがあるからです。
「ビタミンB12」必要な理由
厚生労働省によると、ビタミンB12は妊娠前よりも0.4(μg/日)程度多く摂取することが推奨されています。一般成人女性の推奨摂取量は2.4μgなので、2.8μgを目安にすると良いでしょう。
ビタミンB12は、赤いビタミンという別名を持っています。これは、ビタミンB12が骨髄で赤血球のヘモグロビン合成を促進させる働きがあることから、悪性貧血を予防するためです。
妊娠初期といえば重要になってくるのが葉酸ですが、ビタミンB12はそれに匹敵するくらい重要な栄養素ということができるでしょう。
また、ビタミンB12はたんぱく質や核酸(DNA、RNA)の生成に関与していることから、新しい細胞を作るのに欠かせない成分であり、脂肪の代謝や中枢神経の機能を保つという重要な役割もはたしています。
ビタミンB12は通常の食事からであれば吸収量に限界があることはそれほど心配することはないのですが、サプリメントなどであまりに過剰摂取した場合には自閉症児が産まれる可能性が高まることから注意が必要です。
「ビタミンC」必要な理由
ビタミンCは、成人女性の摂取推奨量は100(mg/日)で、妊娠中は10mgほど増やすことが推奨されています。しかし、この量は壊血病を予防するための最小目安量です。
ビタミンCは添加物を摂取したり疲労やストレスを感じると大量に消費されてしまうので、さらに多く摂取するのが望ましいといえます。ビタミンCは胎児の脳や血管などさまざまな主要器官を形成するので、妊娠初期には不足することのないようにしたいものです。
中でも重要なのは脳の形成で、もしも十分に摂取できなければ海馬の発達に影響を及ぼすことがあります。
海馬の発達の海馬ってなに?他には影響しないの?
海馬とは記憶や学習を司る領域です。また、循環器系、呼吸器系へも関与しているので、不足するとこれらの部分に障害が起きる可能性が高まります。
ビタミンCはタバコによって非常に多く消費してしまうので、喫煙の習慣のある人は禁煙することが絶対に必要です。また、水溶性であるため余った分は尿として排出されますが、妊娠中の上限は1,800mgとされているのでこれを超えないようにしましょう。
過剰に摂取すると下痢などを引き起こす可能性もあります。野菜や果物をあまり食べない、不規則な生活をしがちという人はビタミンCが不足する傾向にあります。
「ビタミンD」必要な理由
妊婦のビタミンD摂取量の目安は7.0(μg/日)です。ビタミンDは胎児の骨を丈夫にするのに不可欠な栄養素で、不足すれば深刻な事態を招きかねません。もしも母親がビタミンD欠乏状態の時に産まれると、その子供は生涯にわたって影響を受ける可能性が大きくなります。
ビタミンDはカルシウムの吸収に欠かせない成分なので、不足すると骨量が不十分になってしまいます。
それだけではなく、ビタミンDは筋肉の発達にも深くかかわっていることから、幼少期に引き続き摂取することで大人になっても適切な筋肉量を維持することができるようになります。
その結果、高齢期に起こりやすい転倒などを防ぐことができ、骨折のリスクを少なくすることもできるのです。しかも、筋肉が発達していれば糖尿病やアルツハイマー病、心疾患といった病気の予防にもつながるといわれています。
ビタミンDは夏場なら5分程度の日光浴をすれば体内で合成することができますが、日焼け止めなどをしているとその作用が低下するといわれています。
皮膚がんなどのリスクを考えると日焼け止めを使うことは有意義なことといえるので、食事からもしっかり摂取することを考えるとよさそうです。
「ビタミンE」必要な理由
ビタミンEは、妊娠中は1日に通常の0.5mgは多く摂取することが推奨されているので、だいたい6.5mg程度摂取するようにしましょう。ビタミンEという名称の語源となっているのは、「子どもを産む力を与える」というギリシャ語です。
ビタミンEは女性ホルモンの代謝に作用することから、古くから妊娠や出産には欠かすことのできない栄養素として考えられていたのです。ビタミンEは、脳下垂体に作用して、女性ホルモンのエストロゲン・プロゲステロンの分泌を促します。
妊娠の可能性も高めてくれることから、不妊治療の際にビタミンE含有サプリメントが処方される場合もありますし、安定期を迎えるまでの大切な時期を乗り越えるのにも、ビタミンEは非常に重要な役割を果たしてくれます。
通常、一般的な食事内容でビタミンEを過剰摂取することはほとんど考えられません。ただし、最近の報告において、サプリメントとして過剰摂取すると死亡率が高まるとの報告も出され、過剰摂取に対する警鐘となっています
ビタミンEの一般的なイメージといえば、血行を良くして冷え性を改善するといったものではないでしょうか。確かに、ビタミンEは末梢神経を拡張させる作用があることから、滞っていた血流を改善することができます。
冷え性は、筋肉を硬くしてしまうことから出産のかかる時間が長くなる場合が良く見られます。そのため、ビタミンEを十分に摂取することは安産に結び付くといえるでしょう。また、妊娠中に気になる足のむくみの改善にも一役買ってくれます。
「ビタミンK」必要な理由
ビタミンKの必要摂取量の目安は、妊娠中もそうでないときも同じく150(μg/日)です。骨の形成にかかわる栄養素といえばカルシウムが良く知られていますが、近年の研究では、実はビタミンKこそ骨の形成と深い関係があることがわかっています。
特にビタミンK2はカルシウムを骨に密着させるたんぱく質を活性化させる働きがあります。このたんぱく質はオステオカルシンと呼ばれ、ビタミンK2によって活性化されるとカルシウムと結合して骨に吸収されていきます。
そのため、骨を丈夫にしようと思ったら、カルシウムだけではなく、ビタミンK2を取らなければならないというわけです。ビタミンKは一般的な食事をしていれば不足することはほとんど考えられません。
ビタミンKは妊娠中はお母さんから赤ちゃんに栄養が届けられ、出産後は病院で赤ちゃんにビタミンKシロップが与えられるなどします。
とはいえ、つわりの時は無理して食べることはやめましょう。水分だけはしっかりとり、体を温めてリラックスして過ごすことが大切です。
「ビタミンB1」必要な理由
18~49歳までの女性のビタミンB1の推奨摂取量は1.1mg(mg/日)で、妊娠中は0.2(mg/日)程度増やすことが推奨されています。ビタミンB1といえば不足すると脚気になることが良く知られているのではないでしょうか。
脚気とは足が異様にむくんだりしびれたりする病気ですが、これはビタミンB1不足によって末梢神経に障害が出ているからです。また、ビタミンB1は、末梢神経を正常に保つだけではなく、脳の中枢神経が正常に働くように作用します。
他にも、糖質をエネルギーに変える働きがあるので、不足するとうまくエネルギーを作り出せなくなってしまいます。しかし、ビタミンB1はそれだけをしっかりとっていればよいというわけではありません。
ビタミンB群には、ビタミンB2やナイアシン、パントテン酸など、他にもさまざまな栄養素があり、すべてが協同して働くという性質があるからです。
ちなみに、妊娠初期に摂取したい栄養素として知られる葉酸も、ビタミンB群の一つです。ビタミンB群は、すべてをバランスよく摂取することがとても大切になってきます。
「ビタミンB2」必要な理由
ビタミンB2の推奨摂取量は成人女性で1.2(mg/日)、妊娠期にはこれに0.3(mg/日)程度上乗せすることが必要です。また、ビタミンB2は一般の成人女性でも推奨摂取量を下回っているといわれているので、妊娠期には特に注意して摂取したい栄養素の一つといえます。
ビタミンB2の主な働きは細胞を修復や再生などで、それによって個体の成長を促すことができます。また、皮膚の粘膜を作って健康的な状態を維持する作用もあるなど、人が生きていく上では欠かせない栄養素です。
ビタミンB2はこのような働きで胎児の成長をサポートすることから、特に妊娠初期には十分に摂取したい栄養素といって良いでしょう。もしもビタミンB2が不足した場合、歯茎や口腔粘膜からの出血、眼精疲労などを引き起こすことがあります。
過剰摂取とかの心配はないの?
必要以上に摂取しても尿として体外に排出されることから、摂取上限量も定められておらず、過剰摂取の心配をする必要はありません。
「ナイアシン」必要な理由
ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれる成分です。推奨摂取量は、18~29歳の女性で11(mgNE/日)、30~49歳の女性で12(mgNE/日)です一般的な食事をしていれば不足することはなく、妊娠時期に特に多く摂取することが推奨されているわけではありません。
というのも、妊娠時期には必須アミノ酸の一種、トリプトファンが通常よりもたくさん体内で転換されるようになるのですが、ナイアシンはこのトリプトファンから生成することができるからです。
ナイアシンは毛細血管を拡張させる作用があるので、冷え性が改善されたり脳への酸素供給量を増やすことができます。また、私たちは酵素の働きなくしては生存することができませんが、ナイアシンは450種類を超える酵素の反応にかかわっています。
妊娠中に不足することがないように気を付けていれば、流産や先天異常のリスクを軽減することができるといわれているので、ナイアシンは妊娠時期に大変重要な栄養素の一つといってよいでしょう。
また、多く摂り過ぎても尿として排出されるので過剰摂取を心配する必要はほとんどありません。とはいえ、万が一サプリメントなどで過剰摂取してしまうと、胃腸障害などが悪化するという報告もされているので気を付けましょう。
「パントテン酸」必要な理由
パントテン酸の成人女性の推奨摂取量は4(mg/日)で、妊娠時期には5(mg/日)必要とされています。しかし、平成27年の調査によれば、一般の成人女性の摂取量は5(mg/日)を超えているという結果が出ており、それほど不足する心配はないといって良いでしょう。
パントテン酸は、脂肪酸やアミノ酸、クエン酸などの代謝に関与しており、体を動かすエネルギーを生産するのに極めて重要な役割をはたしています。
そのため、最近ではメタボリックシンドローム対策のために、パントテン酸を積極的に摂取することが推奨されているほどです。というのは、脂肪酸が適切に代謝されずにいると、酸化が進んで脂肪肝になってしまうことがあるからです。
妊娠時期に脂肪肝になることを妊娠脂肪肝と呼びますが、もしも肝不全や腎不全を併発すれば母親だけではなくおなかの赤ちゃんも死に至る危険があります。そのため、パントテン酸は不足することがないように注意しなければなりません。
また、パントテン酸が不足するとエネルギーがうまく代謝されなくなるので、発育が不十分になったり副腎障害などを引き起こす可能性もあります。他にも、手足のしびれや頭痛、食欲不振などもパントテン酸不足が原因となることがあります。
「ビオチン」必要な理由
ビオチンはビタミンB7と呼ばれることもあります。成人女性の推奨摂取量は、50(μg/日)で、妊娠時期の摂取も同量が目安とされています。また、様々な食品に含まれていることから、一般的な食事をしていれば不足することはあまり考えられません。
ビオチンは、3大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質の代謝にかかわるというとても重要な栄養素です。特に健康な皮膚や粘膜を作るのには欠かせない成分なので、不足すると湿疹や皮膚炎、抜け毛、白髪といった症状が出ることがあります。
乳児が何らかの原因でアトピー性の皮膚炎になった際に、ビオチンを与えることで改善したという例があるほどです。前述のように、ビオチンは通常時期と妊娠時期とで推奨量に変化はありません。
しかし、おなかの赤ちゃんにビオチンが積極的に取り込まれることから、妊娠時期には母体のビオチン量が減ってしまうといわれています。ビオチンは特に胎児の形成にかかわってくるので、しっかり摂取することは非常に重要だといって良いでしょう。
ビタミンA(レチノール)の過剰摂取に注意!サプリの場合はβカロテンも(妊娠初期限定)
ビタミンAは、脂溶性であることから摂りすぎると体内に蓄積してしまいますが、過剰摂取で心配なのは動物性ビタミンA(レチノール)の方です。ビタミンAには緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンもあるのですが、こちらはそれほど心配する必要はありません。
ただし、妊娠初期は胎児に奇形を起こす可能性が高くなるので摂取量には細心の注意が必要です。妊娠後期にはビタミンAもより多くの量を摂取することが推奨されていますが、初期や中期は多く摂取する必要はないのです。
ビタミンAの成人女性の摂取推奨量は、650~700(μgRAE/日)で、平均的な摂取量は751(μgRAE/日)といわれています。また、耐容上限量は2,700(μgRAE/日)と定められています。
ビタミン A の過剰摂取は、ビタミン A を含有する薬剤を大量に服用するか、例えばレバー等食品の中でもビタミン A を多量に含有する食品を摂取することにより発生することがあります3)。
過剰な摂取というとサプリメントの服用が考えられますが、イギリスではレバーを食べ過ぎないようにという注意喚起がなされています。目安としては週に1度に抑えておくとなっているので、レバーを好んで食べる人は気を付けるようにしましょう。
しかし、やはり過剰摂取の原因となるのはサプリメントなので、安易に長期的な服用をするのは避けなければなりません。
妊娠初期は葉酸サプリ必須!中期・後期以降も必要栄養素が多いからサプリで補給を
妊娠初期は胎児の体が作られる重要な時期なので、葉酸摂取量に不足があると取り返しのつかないことになってしまいます。また、妊娠に気付くのは妊娠してから数週間後以降であるため、妊活時期から葉酸を摂取していることが必要です。
妊活から妊娠3か月目くらいまでは、240μgに加えて400μgも付加することが望ましいといわれています。
前述したように、葉酸は調理中に失われる率が非常に高いことから摂取するのが難しく、たくさん摂取するのは至難の業です。そのため、葉酸の摂取にはサプリメントが必須といえます。
葉酸の摂取は妊娠初期だけでいいの?
中期・後期以降になっても、葉酸も通常の食事から摂取することが望まれています。
この時期には鉄分など普段の3.5倍近く摂取しなければならないという栄養素も出てきます。これだけの量を食事から摂るのはほぼ不可能といえます。
このようなことを考えれば、葉酸も引き続きサプリメントを利用するのがおすすめです。毎日の食事を整えるのはとても大変なことなので、現実的には葉酸も食事から摂取するのは難しい話しといえます。
まとめ
ビタミンは、力を出すために直接必要な栄養素というわけではありません。しかし、他の栄養素が働いて成長していくには決して欠かすことのできない存在です。
そして何よりも、妊娠初期という、赤ちゃんの体の基礎が作られる時期には極めて重要な役割をはたしています。
そんなビタミン類の中でも特に重要なのが葉酸というわけですが、必要なだけの量を取り込むには通常の食事からではとてもまかないきることはできません。何しろ、普段でも推奨されている量を摂るのは難しい栄養素が葉酸なのです。
葉酸は、妊活中にはじまり、妊娠初期・中期・後期、そして授乳期においてもサプリメントを利用すると良いでしょう。サプリメントであれば手軽に必要量を取り込むことができます。
初期というとつわりがひどくて食べられないこともありますが、妊婦さんはそれぞれ工夫して栄養を摂取する努力をしています。
無理をするとそれがストレスになって他に悪影響が出ることも考えられますが、少しでも食べものを口に入れられそうなときに、すかさずお水と葉酸サプリメントを飲むなどして、決して不足することがないように気を付けたいものです。
妊娠期にお母さんが摂取する栄養が、子どもの一生を左右することもあるということを忘れないでおきましょう。
- ビタミンは他の栄養素が適切に作用するように働きかける役割がある
- 妊娠初期に摂りたいビタミンは12種類ある
- 妊娠初期はビタミンAの過剰摂取に気をつけなければいけない
- 妊娠初期はたくさんの栄養が必要なので葉酸サプリがおすすめ