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ツラい生理痛は『子宮内膜症』が原因?4人に1人が不妊症併発の危険性!

ツラい生理痛は『子宮内膜症』が原因?4人に1人が不妊症併発の危険性!

最近、生理痛が酷くなってきた…ストレスが原因?年齢が原因?と悩む女性は多いのではないでしょうか。

人によっては生理痛が酷くなってきたことを誰にも相談できず、一人で悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

もしかしたら、その原因は「子宮内膜症」かもしれません。今回は原因かもしれない子宮内膜症について解説していこうと思います。

子宮内膜症とは?

まず、正常な子宮であれば子宮内に膜(子宮内膜)があるものです。しかし、子宮内膜症とは子宮内膜が卵巣や直腸、膀胱、へそなど子宮内膜が存在しないはずの場所にできる病気です。

子宮内膜が出来た場所によって子宮内膜症の種類は分けられていきます。卵巣に子宮内膜が出来て大きくなると出血が中に溜まるタイプを「卵巣チョコレートのう胞」といいます。

子宮や卵巣以外のところに出来た子宮内膜症を「異所性子宮内膜症」と呼ぶのです。できる場所のほとんどが子宮や卵巣の近くです。

へそなどの子宮や卵巣から離れた場所にできることが稀にあります。例えば帝王切開をしたときの傷跡にでき、月経時に傷跡から出血をすることもあります。

子宮内膜症は20代~30代の女性に多く見られるといわれてます。しかし、現在では10代後半の女性にも増えてきています。

友人が子宮自体に子宮内膜症になったと言っていたけど、それは種類に含まれないの?

そうじゃ。昔は子宮内膜症として扱っていたのじゃが、現在では「子宮腺筋腫」といって別の病気として考えられているのじゃ。

子宮内膜症で起こる6つの症状

子宮内膜症による症状は以下になります。※どれか一つでも当てはまる場合は子宮内膜症を疑ったほうがいいかもしれません。一度医師に相談してみることをおすすめします。

(参照:日本婦人科腫瘍学会「子宮内膜症の悪性化」)

  • 月経痛(激しい痛み)
  • 月経時以外にも腹痛や腰痛
  • 月経量の増加
  • 性交の時痛みを感じる
  • 排便時もしく排尿時に痛みを感じる
  • 妊娠を希望しているが何年も妊娠しない

子宮内膜症はできる場所によって症状が違ってくるため、その症状の程度も個人差があります。ただ、共通して多く見られるのは「月経痛」です。

月経痛は子宮内膜症を発症した人のうち約90%に見られるといわれています。上記の症状は年齢を重ねるごとに悪化していくといわれています。

稀に自覚症状がないままの人もいます。そして他の病気で診てもらったときに子宮内膜症に気づくという人もいます。

ここでワンポイントそのため定期的に婦人科で診てもらうことをおすすめします。

子宮内膜症の原因と発症率

子宮内膜症は月経のある女性の数%~10%ほどがもっているだろうと考えられています。意外と少ないように思えますが年々、発症数が増えてきているので、もしかしたらもう少し多いかもしれません。

なぜ、増加してきているのか挙げられる原因は「ライフスタイルの多様化」です。まず子宮内膜症ができる原因は不明ですが、最も有力なのが「月経時に剥がれ落ちた子宮内膜の一部が逆流をした先で増殖する」ことだと考えられています。

そして、ライフスタイルが多様化したことで、過去に比べて妊娠・出産の時期が遅くなってきています。妊娠・出産が遅くなることはそれだけ月経の回数も多くなるということでリスクが増加します。

ここでワンポイント昔は20代で結婚、出産をする人が多かったので月経回数が少なくなり、自然と発症や再発の予防ができていたと考えられます。

子宮内膜症は不妊原因になるってホント!?

子宮内膜症の症状の一つに不妊がありますが、絶対に不妊になるわけではなく、自然に妊娠、出産ができる方もいます。

しかし、だからといって不妊にならないわけでもありません。子宮内膜症になった人の30%~50%は不妊症を合併しているといわれています。

原因不明の不妊症の人の25%~50%には子宮内膜症が見られるため、不妊と子宮内膜症は大きく関係しているといわれています。

子宮内膜症になり、症状が悪化していくと卵管と卵巣、子宮などが引っ付きやすくなり、卵子の移動や、受精卵の移動が邪魔され、妊娠を妨げられると考えられています。

また、それ以外にも子宮内膜は2つの女性ホルモンの作用によって劇的な変化を起こすことで骨盤腔が炎症し、骨盤腔の中にある子宮や卵巣に悪影響を与え、受精、着床を妨げると考えられています。

子宮内膜症になっても必ず不妊になるわけではありませんが、不妊になる確率は高いといえます。

不妊になる確率がこんなに高いんだね…

症状が悪化することで不妊になると考えられているから早期発見、早期治療が大切じゃ。特に妊娠を希望している方は定期的に婦人科で診てもらうようにするのじゃぞ。

子宮内膜症の7つの検査と診断の流れ

日本子宮内膜症協会の「4.子宮内膜症の医療、診断と治療」によると子宮内膜症の診断は以下の流れとなっています。

  1. 問診
  2. 外診
  3. 内診
  4. 直腸診
  5. 超音波検査
  6. 血液検査
  7. MRIまたCTスキャン

子宮内膜症は手術をしてはじめて診断を確定することができる病気です。そのため、上記の診断はあくまで推定の臨床診断となります。

診断の精度は医師によって大きく影響しますが、およそ60%~70%だといわれています。

次にそれぞれどのような検査を行なうのか説明していきます。

1.問診

問診とは医者の質問に答えていく診断で、妊娠や出産の回数、月経痛、その他の自覚症状はあるかなど聞かれます。

できれば、受診前に症状や受けてきた医療のことなどをメモしておくといいでしょう。そうすれば問診がスムーズに進みます。

2.外診

外診とは全身を診て、異常はないか確認をします。必要だと言う医師はたくさんいますが、実際にはほとんど外診は行われていません。

そのため、外診は病院によって行うときと行わない場合があります。

3.内診

内診とは膣内に指を入れて、子宮や卵巣の状態を確認する大切な必須検査です。抵抗がある人も多いと思いますが、早期発見するためには大切な検査です。

この内診を行わず、確定診断されていないにも関わらず、子宮内膜症の薬を処方してきたら断りましょう。それほど内診は大切です。

4.直腸診

直腸診は医師によって、もしくは場合によっては行われることがあります。内診と同様に抵抗感があると思いますが、こちらも大切な診断です。

緊張や恥ずかしさが強いと身体が固くなり、痛みがでます。そのため、リラックスをしてゆっくりとした呼吸をすることが大切です。

5.超音波検査

超音波検査はお腹の上か膣の中に器具を入れて、画像で子宮や卵巣の状態を確認します。状態を確認するときは医師と一緒に画像を見ながら説明を受けるようにしましょう。

子宮内膜症の場合はほとんどが膣に器具を入れて確認する方法です。お腹の上からだと診断精度が低くなります。

超音波検査で分かる子宮内膜症は「卵巣チョコレートのう胞」と「大きくなった子宮腺筋症」だけです。まれに卵巣腫瘍や子宮筋腫と間違う医師もいます。

6.血液検査

血液検査は腫瘍マーカーと呼ばれるものを使って検査します。腫瘍マーカーは治療を行う前後の数値を測定して治療効果を確認します。

数値よりも前後の変化の具合を診る検査です。血液検査は必要であれば実施するもので、診断率もほぼ50%くらいしかありません。

7.MRIまたはCTスキャン

MRIとCTスキャンは卵巣がんとの区別をつけるために血液検査と同様に必要であれば実施されます。

子宮内膜症全般に対してはMRIのほうが有効ですが、がんとの区別をよりはっきりとつけたほうが良い場合はCTも必要になります。

ただし、CTは放射線に被爆するリスクがあるため、医師と安全などを十分に相談してから行うようにしましょう。

子宮内膜症に治療法は『薬物治療』『手術治療』

治療法は大きく分けて「薬物」「手術」の2つの治療法があります。どちらの治療を行うかは症状の種類、重症度、年齢、妊娠を希望するかなどから判断して、最適な治療を行います。

痛みなどの症状に対しては鎮痛剤などの薬物治療を行います。効果がないと判断されたらホルモンの量が少ないピルを使うこともあります。

卵巣チョコレートのう胞などの病巣がはっきりしている場合は手術を考慮します。このとき、妊娠を希望している方は子宮や卵巣の正常部分を残す手術を選択します。

手術で、もし妊娠を望まないことを選択したらどうなるの?

妊娠を望まない場合は病巣だけでなく、子宮、卵巣及び卵管も一緒に摘出するのじゃ。

子宮内膜症は完治が難しい

先に結論から言いますと子宮内膜症は「完治が難しい」です。正確にいうと閉経せず、月経があるかぎりはどの治療法を選択しても再発する可能性はあります。

治療法の違いは再発までの期間が長いかどうかです。そのことを踏まえたうえで治療法を選ぶ必要があります。
1回の負担は大きいが長期的に通わなくても良い手術か、1回1回の負担は軽いが定期的に通わないといけない薬物、どちらを選択するかは医師と相談して決めてください。

子宮内膜症は完治しませんが、放っておくと卵巣がんや不妊の原因になる可能性があります。そのため、子宮内膜症に対して知識を深めて、付き合っていく必要があります。

まとめ

子宮内膜症とは子宮内以外の場所にも子宮内膜ができる病気です。他の場所にもできると月経痛や月経量の増加以外にも腹痛や腰痛、最悪の場合は不妊の原因になる可能性もあります。

子宮内膜症は20代~30代の女性に多い病気でしたが、10代後半の女性にも多く見られるようになりました。
発症率は数%~10%ほどだと考えられていますが、ライフスタイルの多様化によって年々発症者は増加してきています。そのため、発症率は低いからと油断してはいけません。

診断はあくまで推定であって確定ではありませんので注意してください。手術をしてはじめて診断を確定することができます。

子宮内膜症は閉経しないかぎり完治することはありません。だからといって諦めて放置しておくと悪化していき、不妊や卵巣がんの原因になる可能性もあります。

定期的に婦人科で診てもらい早期発見・早期治療を行えるようにしておくきましょう。

  • 子宮内膜症とは子宮内以外に子宮内膜ができる病気
  • 月経痛が最も多く見られ、放置しておくと不妊、卵巣がんの原因になる可能性も
  • 20代~30代の女性に多く見られるが、最近では10代後半の女子にも増加中
  • なぜ、子宮内膜症ができるのか原因は不明だが、増加する原因はライフスタイルの多様化だと考えられている。
  • 子宮内膜症は早期発見・早期治療が大切な病気です。