葉酸サプリなどの健康食品は健康のために摂るものですが、残念なことに世の中の市場には問題のあるものがたくさん出回っています。
製造している工場が劣悪な環境、原材料には書いていない成分が混入、成分量とは全く違うなどの問題があるかもしれません。
そのような心配を解決するために大切なのが「GMP」です。葉酸サプリの広告で見かけたことがある人もいるのではないでしょうか。
今回はその「GMP」について解説していきます。安全な葉酸サプリを選ぶための大切な基準になりますのでぜひ確認してください。
GMPとは?GMPは安全性の基準
GMPとは「Good Manufacturing Practice」の頭文字を取った略で「適正製造規範」という意味になります。
「健康食品を購入するときはこのGMPマークが付いた商品を選びましょう」と厚生労働省も呼びかけています。なぜ、そこまでGMPマークが大切なのか気になりますよね
通常、葉酸サプリなどの健康食品は製造の過程で濃縮や混合などの作業が行われます。その作業中に成分量にバラつきがでたり、有害物質が混入することがあるのです。
GMPはその問題を未然に防ぐために原料の受け入れから製造、出荷全ての過程において製品が「安全」で「一定の品質」を保たれるようにするための基準を作ったのです。
GMPってそんな意味があったんだ!
そうじゃ。葉酸サプリ選びで大切なことだから確認しておくのじゃぞ。
GMPにはガイドラインの3原則があります
GMPには製造の品質を保つために大きな目標(ガイドライン)が3つあります。それは以下の3つになります。
- 製造工程での人為的な誤りを防止
- 人為的な誤り以外での、製品のそのものの汚染と品質低下の防止
- 全製造工程を通じて一定の品質を確保する
上記の3つをクリアするためにGMP認定工場では8つの品質管理が行われているのです。
GMP認定工場が行う8つの品質管理
GMP認定工場では以下の8つの品質管理を厳しく行っています。本当にGMPは信頼できるものかどうか判断するためにも、どのようなことを行っているのかチェックしてください。
正しい原材料が使用され、製品に含まれている量は正確か
衛生的に作られたか(施設や作業員の衛生状態など)
異物が混入したり、他の製品との混同が生じたりしていないか
どの製品も均質で設計どおりの内容か
賞味期限内の品質は本当に保証されているか
製造と品質管理に関する全ての記録が規定どおりに作成され、保管されているか
規格外の製品が出荷されないよう、チェックする体制ができているか
苦情などに対応できるよう、サンプルや製造・品質等の記録が残されているか
これら8つの品質管理をGMP認定された工場は行われています。つまりこれらができていないと工場はGMP認定されないというわけになります。
GMP認定するそれぞれの協会の違いとは?葉酸サプリはどれが多い?
葉酸サプリなどの健康食品の広告で「GMP認定工場で製造されているから安心」といった内容を見かけたことがあると思います。
その中に「GMP認定マーク」があるのですが、以下の2種類があることをご存知でしょうか。
GMP認定されるためには、厚生労働省が定める「健康食品GMPガイドライン」に従って、第三者の機関が申請のあった工場を審査・査察します。
その第三者の機関が「日本健康食品規格協会」と「日本健康・栄養食品協会」の2つです。現在、”国内”で審査を行っているのはこの2つだけなので、GMP認定マークが2種類あるのです。
では、この2つに何か違いがあるのか気になりますよね。違いについての解説と、有名な葉酸サプリはどっちに認定されているのかも併せて紹介します。
2つも協会があるんだ!どうりでマークが違うわけだ!
そうじゃ。この2つの協会の違いについて解説していくから確認しておくのじゃぞ。
2つの協会に違いはある?
国内で2つしかないGMP認定を行う「日本健康食品規格協会(JIHFS)」と「日本健康・栄養食品協会」の違いについて解説していきます。
まず、GMPのガイドラインは厚生労働省が定めたものなので、どちらもやっていることは変わりません。つまり、「GMP」という意味では2つに大きな違いはないのです。
ここからはあくまで私の推測になりますが、違うところを挙げるとすれば「GMPに対する考え方」だと思います。
まず、日本健康・栄養食品協会はGMPをできるだけ健康食品を販売している企業に広めようと考えているように思えます。
日本健康食品規格協会の会員の数は「約50社」に対して、日本健康・栄養食品協会は「約700社」と圧倒的に多いのです。
このことから日本健康・栄養食品協会はGMPについて理解して、それに沿うようであれば認定を行っているんだと思われます。
それに対して日本健康食品規格協会はできるだけ厳しく審査と査察を行い、それをクリアした会社だけを認定していると思われます。
一見すると日本健康食品規格協会のほうが安全で良さそうにも思えますが、日本の健康食品業界はまだまだ「GMP」が広まっていません。
そのため、GMP認定されていない葉酸サプリなどの健康食品は世の市場にたくさん出回っています。そういった意味では日本健康・栄養食品協会も重要な役割をもっています。
大きな違いがないとはいえ「GMP」を認定する協会が2つあるのは消費者の混乱を招いてしまいます。どちらの考え方も大切ですが、混乱がないように1つに統合してほしいところです。
有名な葉酸サプリはどっちの協会に認定されている?
葉酸サプリの商品広告でGMP認定されていることを見たことがあると思います。ただ、見たことはあってもどっちの協会か気にしたことある人は多くはないでしょう。
葉酸サプリを一つ一つ確認していくのは大変ですし、面倒だと思うので全てではありませんがいくつかの有名な葉酸サプリを紹介していきます。
日本健康食品規格協会(JIHFS)
- ララリパブリック
- ママのミカタ
日本健康・栄養食品協会(JHNFA)
GMPは認定されているが不明なものが多い
会員数の通り、日本健康・栄養食品協会に認定されたGMPがとても多くなっています。
また、調べてみるとGMP認定されていることは書いているがどちらに認定されているか分からない葉酸サプリもとても多かったです。
GMP認定された工場で製造することを頼んでいるせいか名前は出てきませんでした。工場の名前を出さないのは少し信用度が下がりますね。
超安全性が高い「NSF GMP」認定された葉酸サプリ
トップクラスで厳しい審査がある「NSF GMP」を認定された葉酸サプリがあります。それは「プレミン」です。
「NSF GMP」とはWHO(世界保健機構)が指定したアメリカに本拠地を置く、国際的に認められている第三者認証機関です。
日本ではあまり広まっていませんが、GMPというのは世界的に重要視されてます。アメリカではGMP認定されていない製造者に対して約400種類もの製品の販売を差し止めたという事例もあるほどです。
それほど厳しい海外の認証機関から認められているので、プレミンを製造している工場はかなり信用できます。また、それだけ安全にしているということで会社も信用することができます。
海外に認定されるってすごいね!
そうじゃな。厳しい審査を受けているということはそれだけ商品に向き合っているということじゃから、信用できるぞ。
一番安全なのはどこの協会?
国内の2つの協会と海外の認証機関を解説しましたが、結局どこが一番安全か気になりますよね。一番はどこかというとプレミンの「NSF GMP」だと思います。ただ、このGMPを認定した葉酸サプリはありません。
次に安全だと思うのは「日本健康食品規格協会(JIHFS)」だと思います。あくまでもこれは私の考えです。
「日本健康・栄養食品協会(JHNFA)」も十分に安全性が高いです。私の考えから順番をつけるとこのようになります。
それよりも、GMP認定されているかどうかが大切です。世の市場に出回っている葉酸サプリの中にはGMP認定されていない工場で作られているものもあります。
本来なら葉酸サプリのような健康食品は厚生労働省の言うように全てGMP認定されておくのが理想です。しかし、日本は海外に比べて法整備ができていません。そのため、自分で確認して自分で安全なものを選ぶことが大切です。
日本は海外よりも遅れているの!?
日本で健康食品が広がりだしたのは、最近じゃから法整備が遅れているのじゃ。
GMP認定がない製品は危険?
葉酸サプリは全てGMP認定されるのが理想ですが、反対にされていないのは危険かというと難しいところで、そうではないともいえます。
自社工場を持っていて、起業して何十年、販売して何十年と実績を持っている会社がGMP認定されていなくても、あまり気にしませんよね。むしろ少し信用してしまいますよね。
GMP認定されていなくとも何十年と続けてこられたということは、それだけ徹底しているということの裏づけにもなります。とはいえ、たとえ大手の会社であっても何かが混入する可能性はあります。
実際に国民生活センターの「食品の異物混入に関する相談の概要」によると2009年から2015年の1月までの調査で「約16,000件」もの相談があったそうです。
年間「約2,500件以上」もの異物混入が起きているのです。報告をしていない人もいると思うので実際の被害数はさらに多いと思います。
このように異物混入はかなりの頻度で起きているのです。みなさんも一度は経験したことあるのではないでしょうか。
準拠と認定の違いに注意して
葉酸サプリの工場についてよく見てみると「GMPを準拠」と書かれていることがあります。一見するとGMP認定されているように受け取ってしまうのですが、それは間違いです。
準拠は基本的にはルールに従っているがどこかに問題があって「認定を受けていない」状態になります。
この準拠という言葉は非常に便利で明確なルールがないので「そのルールに従っているつもり」で使うことができるのです。そのため、品質基準などは会社によって違いがあります。
近年では安全性に対して会社も消費者も意識が高まってきたので、準拠といってもそこまで酷いものはないはずです。
まとめ
以上、葉酸サプリなどの健康食品で見かける「GMP」について解説しました。
私たち消費者はサプリメント購入するとき、その商品の製造している工場を知ることはなかなかできません。
もしかたら、全く清掃されておらず、ほこりやカビだらけの中で作られているかもしれません。他にも成分量が一致しないということもありえます。
そこで大切なのがGMPです。GMPは一定の品質と高い安全性のために必要なもので、葉酸サプリなどの健康食品を選ぶときにとても大切なポイントです。
厚生労働省からも健康食品を購入するときはGMP認定されたものを推奨しています。GMP認定協会は2つありますが、大きな違いはありません。
まずはGMP認定されているかどうかが大切です。認定されていない葉酸サプリはもしものこともあるので、大手の会社が出しているものではない限り避けたほうがいいでしょう。
葉酸サプリは妊娠前から産後まで飲む大切なものです。できるだけ安全なものを選ぶことが大切です。そのためにもGMP認定された工場で製造された葉酸サプリを選びましょう。
GMPをクリアした安全性の高い葉酸サプリ【おすすめ5選】
商品名 | 商品の特徴 |
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プレミン | 妊活~産後まで時期毎に必要な栄養素を補うことができる葉酸サプリ。GMP基準の中でもより安全なNSF GMP基準を唯一認証。 |
マカナ | 妊活成分だけでなく、ビタミン・ミネラルも配合された妊活サプリ。妊活成分だけでなく、健康に必要な栄養素も補えます。 |
はぐくみ葉酸 | 食事性葉酸とサプリ添加の葉酸を組み合わせて作られた葉酸サプリ。5つの中で価格がもっとも安く、お得に購入できます。 |
ベルタ葉酸サプリ | 妊婦さんの意見を聞いてリニューアルをくり返した葉酸サプリ。その柔軟な対応から妊婦さんから人気を集めています。 |
ララリパブリック | 葉酸が浸透している世界3ヶ国で1位を獲得した人気の葉酸サプリ。サプリメント評議会の基準もクリアした安全性の高さ。 |
- GMPとは一定の品質と安全を保っていることの証明
- 厚生労働省も葉酸サプリなどの健康食品を購入するときはGMP認定を推奨している
- GMPを認定する協会は2つあるが特に違いはない
- 葉酸サプリを購入するときはGMP認定されているかが大切